とがめも

巨人の肩に立つ。民間病院の看護師、大学院生。すぐ忘れるので、学習置き場として

入院患者に対する栄養管理に関する大規模RCT2019

栄養リスクがある入院患者に対する、プロトコルガイドによる個別栄養管理RCT2019Lancethttps://www.ncbi.nlm.nih.gov/m/pubmed/31030981/ D:スイス多施設RCTP:栄養リスク(NRS2002≧3)がある入院患者2088名I:プロトコルガイドによる個別栄養管理は、C:通常ケア…

せん妄スクリーニングツール(ICDSC)開発論文

ICUにおける、せん妄スクリーニングツールICDSCの開発論文を紹介します。せん妄のスクリーニングツール論文を読んだことがなかったので、とても勉強になりました。 特に3チームでの評価がよかった。 ↓日本語版 http://www.md.tsukuba.ac.jp/clinical-med/e-c…

ICU看護師の職務負担軽減のための多様式研修に関するRCT、JAMA2018

ICU看護師の職務負担に対する多様式研修が有用であったという2018年の多施設RCTJAMA(J Am Med Assoc). IF47.6 www.ncbi.nlm.nih.gov 結果は、D:8施設RCTP:フランスICU看護師198名(少なくとも6ヶ月のICU経験者)を対象として、I:2週間で5日間研修を行った群は…

食事・生活習慣の変化と、長期間の体重増加(NEJM2011)

今回はNEJMに掲載された壮年期における体重増加に関する論文を振り返り。 WHOでは、Health topicとして肥満や過体重が挙げており、慢性疾患の主要なリスクファクターとして先進国だけでなく、途上国においても健康問題として取り上げています。http://www.wh…

慢性心不全患者における筋消耗-SICA-HF結果から(EHJ2013)

心不全患者における併存疾患に関する国際的調査SICA-HFについて論文を読みましたので、振り返り。 https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23178647 ・感想 SICA-HF2013論文の生理学的な考察として、心不全に限らず慢性疾患を有する患者において、muscle wasti…

農村地域における心不全患者の、日記帳使用と生存に関する前向き研究

心不全患者の、日記帳使用と生存に関する前向き観察研究を読みましたので、振り返り。 心不全診療ガイドライン2017年改訂版において、体重測定や症状出現の記録などのセルフモニタリングは重要視されていますが、根拠が示されておらず、私自身も有効性を示し…

【RCT予備調査】日本における入院心不全患者に対する心不全セルフケアプログラムの効果

入院心不全患者に対する心不全セルフケアプログラムの効果に関するRCTを読みましたので、共有します。 【要約】 ①入院心不全患者に対する包括的チームによる心不全セルフケアプログラムを開発した。 ②このプログラムによって、主要アウトカムである心不全セ…

Purple Day in仙台

大学院での中里先生の講義で知った「てんかん」に対する偏見と、これに対する中里先生のアウトリーチ活動。 「わかりやすさ」と「熱意」を肌身で感じた思いです。 中里先生との出会いや、なんでもない日が社会へのアプローチの象徴の日だと知ったことは、大…

オススメ本

いつも刺激をもらっている方から、オススメ本の紹介がありました、 その中から一冊購入したら、第1講の質疑応答から、素晴らしい解説でしたので、紹介します。 短期集中! オオサンショウウオ先生の 医療統計セミナー 論文読解レベルアップ30 https://www.ama…

心不全と認知機能障害に関するレビューの一部

心不全を有する高齢患者における、認知機能障害有病率は高い。 紹介バイアスがありますので、ご参考程度に。 • 今回のレビュー結果から、入院心不全高齢患者における認知機能障害有病率は、27.6~76.5%であった。 • 入院心不全高齢患者は、65歳以上地域住民…

認知機能障害と心不全、イタリアカンパーニュ地方における大規模観察研究

認知機能障害と心不全について、改めて文献レビューを行ったので、その一部を振り返り。 JAGS 46:1343-1348,1998 Journal of American Geriatric Society IF4.38 【要約】 Setting:南イタリアにあるカンパーニュ地方 D:横断研究 P:地域住民及1075名、73.9±6.…

注目されているCaregiverに対する指導による、再入院抑制

認知機能障害についての学習が面白くなってきました。 文献レビューの際に読んだ面白かった内容を紹介します。 高齢者に対する認知機能障害と再入院率、患者および家族やCaregiverに対する教育の効果についての検討です。 https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubm…

心不全、認知機能と身体機能回復について

心不全を有する患者における、認知機能と身体機能回復についての検討を読んだので、振り返り。 https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3544314/pdf/RERP2012-218928.pdf 【雑誌】 Rehabilitation Research & practice Print Impact Factor:不明 【要…

【メタ解析】高齢者のサルコペニアは、生命予後と身体機能予後に大きく影響を与える。

サルコペニアに関するメタ解析を読んだので、振り返り。 生命予後への影響は3.6倍、身体機能低下の危険性は2.6倍。 D:観察研究のメタアナリシス、 F/U:0.25-10年間 P:60歳以上の老年患者 E:サルコペニアであると、 C:サルコペニアでない患者と比較して、 O:…

入院高齢者の生命予後規定と身体機能検査

低栄養と身体機能の関連について検索して行き着いた。という経緯だったと記憶している。 おまけとして、調査機関の所在は、アジアでいうハワイみたいなところ。 【結論】 低栄養は頻繁であり、死亡率と関連していた。 しかし、もっとも予後を説明した因子は…

心不全を有する患者に対する必須アミノ酸によるRCT2008年

第21回日本心不全学会学術集会at秋田に参加した際に、紹介されていた論文を読んだので、振り返り。 心不全栄養の論文。 【Jounalの情報】 European Jounal of Heart Failure IF:6.98 【タイトル】 『慢性心不全を有する、筋肉量の少ない[上腕筋面積(AMA)<10…

急性心不全患者のヘルスリテラシーが低いことにより、生命予後を悪化させる

2015年AHA雑誌での急性心不全患者のヘルスリテラシーによる生命予後への影響に関する調査報告を読みましたので、振り返り。 https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4599411/pdf/jah30004-e001799.pdf 【まとめ】 P:米国急性心不全1379名(平均63.1歳…

MNA®による栄養評価、世界的に低栄養の有病率は高い

リハビリ栄養フォーラム2017in仙台で紹介されていた栄養スクリーニングツールの、the Mini Nutritional Assessment ( MNA® )とMNA-Short Form ( MNA-SF® )を勉強したので、振り返り。 まとめ 背景-開発と公開 低栄養の有病率は高い MNA-SF®の強み 2010年に、…

栄養状態が悪い無症候性心疾患の方は、生命予後に悪い影響がある

今の職場において、低栄養による健康への影響ってどんなことがあるのか調べたので、振り返り。 【まとめ】 http://www.cardio.med.tohoku.ac.jp/class/pdf/2013-13.pdf タイトル : 無症候性心疾患を有する患者における栄養状態による予後への影響 追跡期間の…

血清蛋白は低栄養診断項目ではない

リハ栄養フォーラム2017 in 仙台(2017/5/27)で前田先生が引用していた論文を振り返り。 2012年米国栄養士会(AND : The Academy of Nutrition and Dietetics)と米国静脈経腸栄養学会(ASPEN : the American Society for Parenteral and Enteral Nutrition)から…