認知機能障害と心不全、イタリアカンパーニュ地方における大規模観察研究
認知機能障害と心不全について、改めて文献レビューを行ったので、その一部を振り返り。
【要約】
Setting:南イタリアにあるカンパーニュ地方
D:横断研究
P:地域住民及1075名、73.9±6.2歳、女性55.3%
E:Present of CHF群は
C:Absent of CHF群を比較すると、
O:認知機能障害の有病率が高かった(56.8% vs 20.0%,p<0.001)。
【結果】
①有病率について、心不全8.2%、認知機能障害23.0%であった。
②認知機能障害群は、非認知機能書具合群と比較して、心不全の有病率が多かった(20.2% vs 4.6%, p<0.001)。
③心不全群は、非心不全群と比較して、認知機能障害の有病率が高かった(56.8% vs 20.0%, p<0.001)
心不全があると、認知機能障害発症リスクを1.96倍促進させる(OR1.96, 95%CI:1.07-3.58)。
教育レベルが良いと、認知機能障害発症リスクを0.45倍低減させる(OR0.45, 95%CI:0.39-0.51, p<0.001)。
【感想】
①20年前の論文だけど、日本の教育は、海外と比較して、保証されているんだなと感じた。今回の論文の平均的な教育レベルが3.4±1.7と衝撃的だった。
3.4は、公的教育機関に通学経験はないが読み書きできるレベル〜日本で言う小学教育レベル。
②PresentとAbsentの訳がわからない。たぶん、心不全のステージの違い?AHA/ACC分類のステージBorCってことか?
③多変量解析、重回帰分析結果を、参考書を読みながら、解釈できるようになってきたように感じる。日々訓練ですね。