とがめも

巨人の肩に立つ。民間病院の看護師、大学院生。すぐ忘れるので、学習置き場として

入院患者に対する栄養管理に関する大規模RCT2019

栄養リスクがある入院患者に対する、プロトコルガイドによる個別栄養管理RCT2019
Lancet
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/m/pubmed/31030981/

 

D:スイス多施設RCT
P:栄養リスク(NRS2002≧3)がある入院患者2088名
I:プロトコルガイドによる個別栄養管理は、
C:通常ケアと比較して、
O:30日間の複合アウトカムを低減した(7% vs 10%, ajusted OR0.79[95%CI0.64to0.97],p=0.023)
栄養管理による副作用発生に差があるとは言えない(16% vs 14%, ajusted OR1.16[95%CI0.90to1.51], p=0.26)
30日間でのBarthel indexは改善した(86±26 vs 85±30, OR3.26[0.93to5.60],p=0.0006)
30日時点での健康関連QOLは高い。

10%以上のBarthel index低下を抑制した。

 

 

プロトコルガイドによるカロリー及びタンパク質ゴール定義は、管理栄養士及びNSTによって、初回評価は入院48時間以内に行った。
・カロリーは、Harris-Benedictの式を用いて算出した。

http://www.peg.or.jp/care/nst/sanshutu.html

 

・タンパク質は、1.2-1.5g/kg/dayで算出した。

 

 

カロリー及びタンパク質ゴール到達率は、介入群で75%程度、対照群で55%程度であった。

 

感想

対照群のゴール到達率が低い。外的妥当性の問題はあるが、先進国の急性期病棟の世界的な現状を示唆する結果ではないだろうか。
管理栄養士、NST、低栄養が、さらにフォーカスされそう。